スマートサーバーアップグレードガイド:何をアップグレードすべきか、そしてその価値は何か|ブログ|Curvature

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サーバー更新ガイド:アップグレードすべきポイントとその理由

当たり前かもしれませんが、サーバーはビジネスの生命線です。これが止まれば、ITシステム全体が崩れてしまいます。もしあなたが、1世代前(n-1)や2世代前(n-2)のx86サーバーをまだ使っているなら、あなただけではありません。多くのユーザは予算が厳しい中、前世代のハードウェアを使い続けています。とはいえ、古くなったサーバーから最大限の価値を引き出すには戦略が必要です。そして、本当にアップグレードする価値があるものを見極めることが重要です

このガイドでは、サーバーの寿命を延ばし、予算内でパフォーマンスを改善し、将来のインフラアップグレードを計画するための、最適なアップグレード方法をご紹介します。ライフサイクル計画、物理サーバーおよびそのパーツ単位でのアップグレード、そしてファームウェアに関する注意点についても解説します。

ライフサイクル計画

サーバーのライフサイクルを理解することは、アップグレード計画を見直す際の最良の出発点です。メーカーによる標準的なサーバーのライフサイクルは3〜5年とされていますが、実際には適切なメンテナンスやコンポーネント交換を行うことで、7〜10年まで延長することも可能です。サーバーのEOS(販売終了)やEOL(サポート終了)日を調べ、メーカーがサポート内容を段階的に打ち切ったり、次世代機へのアップグレードを促し始めるタイミングを把握しておきましょう

現在の環境が安定していて性能にも問題がないなら、新しいプラットフォームを導入する必要があるか、再考の余地があります。ハードウェア・ファームウェア・ソフトウェア全体の検証や、最新世代への移行作業にかかる導入コストや時間も確保しなければなりません。明確なビジネス上の理由やコンプライアンス要件がない限り、サーバーを丸ごと入れ替えるよりも、既存のサーバーを維持・強化したほうが有利な場合も多いです。サーバーのサポート期間をEOSやEOLのスケジュールと合わせて確認しておきましょう。メーカ推奨のアップグレードを見送る場合、Park Place Technologiesのような第三者保守サービスへ切り替えたり、信頼できるハードウェア再販業者から機器を調達することになります。これらの選択肢は、長期的に大きなコスト削減につながります。

部品単位でのアップグレード

サーバーの寿命を延ばし、パフォーマンスを向上させるには、メモリ、CPU、内部ストレージなど、システムの内部。コンポーネントを見直すことが、効率的で費用対効果も高いです。
パーツ単位での調達を検討する際は、動作確認が未検証の製品を選ばないよう注意してください。互換性の問題によって、トラブルになる可能性もあります。
また、新しいアップグレードによってボトルネックが発生するするような構成も避けましょう。
(例:高速なSSDに遅いRAIDコントローラを組み合わせる など)

メモリ
仮想化環境においては、メモリ(RAM)が最大のボトルネックとなることがよくあります。
VMware、Hyper-V、KVMなど、どの仮想化プラットフォームを使用していても、RAMを増設することで、仮想マシンの集約率向上、遅延の軽減、システム全体の応答性向上といった効果がすぐに得られます。
以下のような兆候が見られる場合は、RAMの増設が必要かもしれません:

  • 仮想マシン(VM)の起動が遅い
  • 仮想マシン(VM)やそのワークロードの増加
  • メモリ容量不足の警告

32GBおよび64GBのDIMMは、コストパフォーマンスの良さから、サーバーメモリのアップグレードで最も一般的に使用されている容量です。以下の表は、広く導入されているサーバーモデルの最大メモリ容量を示しています。

最大容量:
メーカ 世代 モデル # CPU数 DIMMスロット 32GB DIMM 64GB DIMM
Dell 14G R440/R540/M640 2 16 512 GB 1024 GB
Dell 14G R640/R740/MX740c 2 24 768 GB 1536 GB
Dell 14G R840/R940/MX840c 4 48 1536 GB 3072 GB
Dell 15G R450/R550/R650xs/R750xs 2 16 512 GB 1024 GB
Dell 15G R650/R750/MX750c 2 32 1024 GB 2048 GB
Dell 16G R650xs/R760xs 2 16 512 GB 1024 GB
Dell 16G R660/R760/MX760c 2 32 1024 GB 2048 GB
Dell 16G R960 4 64 2048 GB 4096 GB
HPE Gen10 BL460c/DL160/DL180 2 16 512 GB 1024 GB
HPE Gen10 DL360/DL380 2 24 768 GB 1536 GB
HPE Gen10 Synergy 480 2 24 768 GB 1536 GB
HPE Gen10 DL560/DL580 4 48 1536 GB 3072 GB
HPE Gen10 Plus DL360/DL380 2 32 1024 GB 2048 GB
HPE Gen10 Plus Synergy 480 2 32 1024 GB 2048 GB
HPE Gen11 DL360/DL380 2 32 1024 GB 2048 GB
HPE Gen11 Synergy 480 2 32 1024 GB 2048 GB
HPE Gen11 DL560 4 64 2048 GB 4096 GB
Cisco M5 B200/C220/C240 2 24 768 GB 1536 GB
Cisco M5 C480 4 48 1536 GB 3072 GB
Cisco M6 B200/C220/C240 2 32 1024 GB 2048 GB

最大のスループットを得るために、すべてのメモリチャネルにメモリを均等に搭載し、DIMM(メモリモジュール)の仕様を揃えて最適なパフォーマンスを実現しましょう。メモリ速度を一定に保つことも重要です。なぜなら、システム全体は最も遅いメモリ速度に合わせて動作するためです。たとえば、2933MHzと3200MHzのDIMMを混在させないようにしましょう。CPUと互換性のある高い方(この例では3200MHz)を選ぶことで、計算能力の向上とメモリの無駄遣いの防止につながります。

CPU
プロセッサのアップグレードはあまり一般的ではありませんが、以下のような場合には検討する価値があります:

  • 通常の運用中にCPU使用率が常に最大になっている場合
  • データベース処理や分析、AI推論などの負荷が増えている場合
  • スケールしにくい旧世代の仮想マシン(VM)を使い続けている場合

多くの場合、n-1 または n-2 世代のサーバーは、同一世代のハイエンドCPUに対応しています。サーバーを最適なパフォーマンスで稼働させるために、対応世代内でどの程度の速度と処理能力が必要かを評価してください。以下の表は、n-1 および n-2 世代の主要サーバーブランドにおける最大コア数を示しています。

ソケットあたりの最大コア数 現行世代 N-1世代 N-2世代
Cisco 未定 64コア 40コア
HPE 144コア 64コア 40コア
Dell 144コア 64コア 40コア

HDD/SSD
現代のアプリケーションは、高速かつ信頼性の高い内部ストレージに大きく依存しています。特に、仮想化、ファイルサーバー、分析などのローカルワークロードが含まれる場合はなおさらです。ハイブリッドドライブ構成を見落とさないでください。頻繁にアクセスされるホットデータ用にSSDを追加し、あまりアクセスされないコールドデータ用にHDDを使用することで、コスト効率の高いパフォーマンス向上が可能です。この組み合わせにより、必要な場所にのみSSDを搭載することで、サーバー性能を最適化しつつ、コスト削減を実現します。
ドライブの選択肢には以下があります:

  • SATA SSD:大容量ストレージやOSブート用に最適
  • エンタープライズSAS SSD:高いスループットと書き込み耐久性を備え、重いIOPS負荷に最適
  • NVMe(サポート時):最新のワークロードに対する極めて高いパフォーマンス

以下の表は、一般的なインターフェースの最大帯域幅を示しています。

インターフェース プロトコル 最大帯域幅 備考
SATA III AHCI 6 Gbps(600 MB/秒) コンシューマー向け。流通しているインターフェースの中で最も遅い
SAS-3 SCSI 12 GBps (~1.2 GB/s) エンタープライズグレードのHDD/SSD
SAS-4 SCSI 24 Gbps (~2.4 GB/s) 最新のエンタープライズSSD
NVMe (PCle Gen3 x4) NVMe 32 Gbps(~4GB/秒) コンシューマーおよびエンタープライズ、高速
NVMe (PCle Gen4 x4) NVMe 64Gbps(~8GB/秒) ハイエンド・コンシューマーおよびエンタープライズ
NVMe (PCle Gen5 x4) NVMe 128Gbps(~16GB/秒) 最先端のパフォーマンス


インフラのアップグレード時期

コンポーネント単体のアップグレードはサーバー刷新の有効な手段であることが多いですが、場合によってはサーバー全体のアップグレードが必要になることもあります。例えば、以下のような場合です:

  • VMwareなどのソフトウェアが、現在のサーバーと互換性のない新しい世代のCPUを必要とする場合。
  • より多くのCPUコア数やメモリ容量が求められる場合。
  • AIワークロードなどで使用するために、現在のサーバーと互換性のない新しい世代のGPUが必要な場合。
  • 現在のサーバーのI/Oオプション(高速転送対応のNICやFC HBA)が不十分であったり、使用している最新バージョンのソフトウェアと互換性がなくなっている場合。

コンポーネントの互換性は、サーバーアップグレードの重要な要因となることが多いです。幸いなことに、アップグレードが必ずしも最新モデルへの切り替えを意味するわけではありません。1~2世代前のモデルへのアップグレードでも十分効果があります。中古品やレガシー機器は新品に比べてコストを大幅に抑えられるため、優れた選択肢となります。ただし、用途によっては(政府施設など)では、セキュリティコンプライアンスの観点から新品機器の使用が義務付けられている点にご注意ください。

メーカは最新世代の機器を販売しようとすることが多いですが、少し古い世代や性能が控えめなサーバーでも、十分にニーズを満たす場合があります。信頼できる中古ベンダーと協力することで、予算を圧迫することなく、ニーズに合った最適なソリューションを見つけることが可能です。

ファームウェアが心配ですか?ご安心ください。

老朽化したサーバーに関する一般的な懸念の一つに、ファームウェアのサポートがあります。しかし実際には、重要なファームウェアやBIOSのアップデートは、古いプラットフォームであってもメーカから直接入手可能です。これらのアップデートは制限されることはほとんどなく、特にセキュリティ勧告や既知のハードウェア問題に関連する場合は、一般に公開されています。

最新のプラットフォームである必要はありません。セキュリティや安定性を保つには、適切なサポート戦略が重要です。

次のステップ

アップグレード、スケールアウト、または仮想化のどれを選ぶかは、貴社固有のさまざまな要因によって決まります。現在ご利用のサーバーは、ビジネスに必要なメモリ容量や処理能力を満たす仕様でしょうか?

n-1 や n-2 世代のサーバーを刷新する前に、部分的なアップグレードの効果をよく検討してみてください。RAMの増設、CPUやストレージの性能アップは、予算を抑えつつ、既存の安定した環境を維持しながらインフラの寿命を延ばすことができます。

現在の環境が要件を満たしていない場合は、サーバーのアップグレードが解決策となるかもしれません。ビジネスのニーズを正しく理解することが、最適な判断を下し、インフラのパフォーマンスを最大限に維持する鍵となります。

アップグレード戦略やシステム相談をご希望の場合は、 ぜひCurvatureにご連絡ください。貴社のニーズとパフォーマンス目標に合った最適なプランを一緒に作り上げましょう。

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